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2018-11

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前皇太子の発砲事件

ネパールのパラス前皇太子が事件を起こした。
それは現副首相スジャータ・コイララ(民主化後4回首相を務めたギリジャ・コイララの娘)の娘婿と口論となり、相手に向けてピストルを撃ったという事件である。
相手に怪我はないので、脅しで撃ったとも思われるがどうも困ったものである。
王制が崩壊したのは、お前の爺さんギリジャ・コイララのせいだというようなことがその喧嘩の根にあったようである。
王制崩壊は、マオイストが主張していたことであり、ギリジャ・コイララ率いるネパール会議派もそれに押し切られ、同調しなければならなくなったという事情はあるが、そのとき私が思ったことは、何と腰抜けなことかということであった。
もっともそこにはインドの意向もあったようである。

そもそもこのブログを始めたきっかけは、そのギリジャ・コイララが今年3月他界したとき、彼を民主化の立役者のように祭り上げたことに異論があったからである。
それは、私が、20年前の1990年の民主化を台無しにしたのはこの人だと思っているからである。
それにしても、この皇太子には困ったものである。
しばらく前、もし王制が復活しても、私は国王にならないというような殊勝なことを言っていたが、どうも馬脚を現したきらいがある。

かねがね私の主張は、ネパールは王制を残し日本の天皇のような地位に国王をおき、今までの歴史を尊重し、立憲君主制がよいのではないかということであった。
それにしても、国王が政治にかかわることは反対である。
このことを厳しく憲法で規定し、国王を国家統合の象徴というか、かなめにするというようなことは必要であったのではないか。
それは今でもそう思っている。
しかし残念なことに、折角の伝統を捨て、アフリカのどこかの国の真似をしたような共和制になってしまった。
そして今ネパールはタガが外れた桶のような状況になってしまっている。

それにしても旧王室にとって、これはまたかなりのイメージダウンである。
私の立憲君主制主張も揺らぐことになる。
パラス前皇太子は、その後いったん逮捕され、少し保釈金を払ってすぐに釈放となった。
相手のコイララらの娘婿も、親の口利きで早速利権をあさり、臑に疵持つ身であるらしい。
昔王室がやっていたことを、今は新政権の指導者たちが皆でやっているというわけである。
この政治腐敗こそが、ネパールを駄目にしている一番の原因である。
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プロフィール

宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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