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エジプトの騒乱で思うこと

先月末、3週間の予定で日本に来た。
停電はない、蛇口から水が出る、食事は美味しい、その他諸々、ネパールとは大違いである。
ところで、エジプトのニュースを見ていて思ったことは、ならばネパールではどうなのか。
それを考えるに当たって、最近のネパールの政治をちょっと振り返ってみる。

1990年
 民主化、会議派が圧倒的な票を得て組閣。1年で新憲法制定。
 しかし2年目頃から賄賂が横行する腐敗内閣に堕する。党内での政権のたらい回し。
1994年 
 共産党政権となる。10ヵ月の短命、会議派に政権戻る。
1996年 
 マオイスト〈毛派〉地下活動開始。
 2年後頃から武力(暴力?)闘争開始。警察官、毛派の兵士、市民合わせて14,000人がその犠牲となる。
2001年 
 王宮事件: 国王夫妻を含む10人の王族が、王宮内で射殺される。弟ギャネンドラ殿下が王位につく。
2002年 
 会議派党内の足の引っ張り合いで、首相デウバは議会を解散し(5月)、半年の期限を設けて総選挙に打って出る。
 (11月) 地方では毛派が暴れていて選挙は出来そうになく、デウバはさらに一年の選挙延期を表明。
 そこに至ってギャネンドラ国王は内閣を解散させ間接統治に入る。
 この時カトマンズの商店街は一斉に電気をつけそれを歓迎した。
 この政変も、政党政治家たちの反対で、政局の打開につながらなかった。
2005年 
 国王は、2年後の総選挙を約束し、直接統治に入る。会議派、統一共産党は、国王反対デモを繰り返す。
 しかし、一般市民はそれに対して冷ややかであった。
 そこで、その頃勢力を強めた非合法組織毛派と手を組み共闘。
2006年 
 そのデモが、国王を退陣に追い込むまでに発展。
 カトマンズであったこのデモも、有識者が多い、カトマンズの市中の人々は殆ど誰も参加していなかった。
2008年 
 制憲議会選挙。マオイストが第一党となる。最初の議会で国王退陣を決める。250年の王家終焉。
 国名も、ネパール民主連邦共和国となり、国体は立憲君主制から共和制となる。
 2年の期限付きであった制憲議会は、再三再四の期限延長を重ねたが、新憲法の制定ならず解散。
2013年 
 3月、毛派バブラム首相が辞任し最高裁判所長官を選挙実施暫定内閣の首相に据えた。
 2週間ほど前、この11月19日に再び制憲議会選挙をすることになった。

私は思う。1990年の民主化以来、政治は、党利党略、私利私欲以外の何ものでもなく、政党政治家たちは私腹を肥やすだけで、国家の計を立てるとか、国民生活に結びつくような政策を行うとかといったことは皆無に等しい。
制憲議会も、5年かけても新憲法は制定出来ず、結局は何もしなかったことに等しい結果となっている。
国民の中の不満は、怒りというより諦めの方向に向かってしまっている。
こうした状況にあって、軍が出てきて掌握してくれないかという話が時々出る。
軍政が30年も40年も続くのは問題であるが、そうでなかったら、私もそうしたことはあってよいのかなと思う。
私などは、いっそのことそれで立憲君主制に戻した方がネパールには似つかわしいと思う。
文民のもとにあるべき軍が出てくることは民主主義の逆行だということは100も承知であるが、それが2年とか5年の期限付きで、民主主義への道筋であれば、外国がとやかく言うことではないように思う。
ともかくその国にはその国の事情があり、その国に合った民主主義というものがあってよいのだと思う。
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宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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