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2018-11

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ネパールを貧しくしているもの

まだ雨季宣言はされていないが、今年は雨が多い。
雨後の緑鮮やかな情景は、ネパールならではのものがある。
この季節、低地は雨でもヒマラヤの山の上は雪である。
雨が止んだ時、姿を現す新雪におおわれたヒマラヤはことのほか美しい。
ネパールは海がないけれど、自然の素晴らしさと、その多様性は特筆に値する。

ネパールは本当に貧しいのか。
確かに四半世紀前ぐらいまでは、開発の遅れで、国全体の貧しさが目立った。
しかし今はどうなのか。この25年、30年の間に、他の国同様にネパールも大きく変わった。
そうはいっても、未だ多くの農民や低所得労働者は、依然貧しさから抜け出せないでいる。
そして職の無い若者が多い。

何故そうなのか。
1950年代駐インド大使も務めた、アメリカの経済学者ガルブレイスがその後「貧困」という本を出した。
そこで指摘されている状況が、今も根強く残っているというのも現実である。
でもその後、経済は多様化した。
国が貧しいのは、天然資源が乏しいとか、開発のための資本の無いとか、技術の後進性とかを挙げられなくもないが、今はそれが国を貧しくしている原因とは言えないのではないだろうか。
では何か。
私がここ十年ほど前から持った考えは、政治が悪い、あるいは無いの一語に尽きる。

貧困と格差に慣れた社会的均衡こそ、政治によって打破されなければならないものだと思う。
何かマオイスト的発想になった感があるが、当のマオイスト(毛派)は、今やネパールで一番の金持ち組織となり、権力志向が強く、初心は何処へやらといった感じである。

やはりあれは権力闘争だったのか。
マオイスト闘争で犠牲になった14,000人の人たちは、その権力奪取の手立てだったのであろうか。

「権力の美酒」とはよく言ったもので、それに酔うと、国民は奴隷のように見えるのであろうか。
貢物を出せ、しからば君を保護しよう。
この考えは、人間社会が形成され始めた原始社会にもあったように思う。

ところで、この11月20日頃に予定された選挙は本当にあるのか。
巷には、ここに至ってまた4大政党が党利党略ばかりを考え、自分たちが折角決めた暫定選挙実施内閣に干渉し始め、選挙は出来そうもないという噂も飛び交っている。
若しそうだったら、ネパールを貧しくしているのは、こうしたことの繰り返しばかりを続ける政治にあるといえよう。
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プロフィール

宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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