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2019-01

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相変わらずの嘆き節

期限が2ヵ月を切った新憲法の制定も絶望的だ。
4回繰り返した再々再々延長の結果がこれである。
何をかいわんや。
政治の特に著しい混乱期に入って10年は過ぎた。
それ以前の不毛の時代も入れれば20年は過ぎた。

3週間前にカトマンズに舞い戻った。空港からの道、なんと雑然としていることだろう。

シンガポール経由であったので、その違いというか街の不備が余計気になった。
パタンに至る橋の下を流れるバグマティ川は、未処理の汚水が流れ、橋の上は当然のこと周辺一帯に悪臭が漂っている。
下を覗けばプラスチックのゴミ等が川面を覆っている。
これほどに汚い川は今までに何処ででも見たことがない。
川下のガンジスやベンガル湾の魚たちが可哀そうだ。
空気も濁り、大気汚染も甚だしい。まさに毒ガス都市だ。

バグマティ川は、かつては川床の砂が橋の上からも見えていた。
何が一体こうさせたのだろうか。
それはこの国にまともな政治がないからに他ならない、とわたくしは感じている。
国家無体、国民不在、政策皆無、それがネパールの政治の現状だ。
ではどうして政治がそうなってしまったのだろうか。
ここで独断と偏見でものを言わせてもらうなら、それはひとえに外国の援助がそうさせたと私は言いたい。
援助が自主性を失わせた罪は大きい。
短絡的かもしれないが、外国援助によって国民はすべてに他力本願で、例えば国がどうなっても構わないといった感覚になってしまっている。

それなのに相も変わらず中国が何十億援助するとか、日本政府が10億円の予算でどうのこうのといったような話ばかりである。
個人は個人で、学校を造ってあげたいとか、正直私はそんなことみんな止めてくれと叫びたい。
その理由は、それに甘えて国が、国民がどんどん堕落していくように思えてならないからである。

援助する方に関して言えば、救いがたいのは、自分たちは良いことをしていると思い込んでいることである。
これも何をかいわんや。
ここら辺のことは、根深誠さんに書いてもらった「ヒマラヤのドン・キホーテ」で詳しく述べさせてもらったつもりである。



  青く澄んだヒマラヤの空

  白く輝き 屏風のように立ちはだかる氷雪の峰々

  それらは かつて私の夢をはぐくんだ

  嗚呼 しかしその夢はもう私には要らない

  今 私はこの国の現実だけを見ようとしている



  ネパールは国乱れて山河ありしか

  事ならずして今や秋声を聞くといえども

  こころざし千里を走り 壮心いまだやまず

  されど その心果つる時のあるやあるらむ

  いつの日か ふる里に帰るやあるらむ



私情をまじえたブログで、見てくださる方には失礼かなと思うがお付き合いくださる方々に感謝を申し上げたい。
次の選挙は来年の4月頃にはあると思う。
私が政党をと思い立ったのは60才代であったが、何も結果を出せないままに80才にに手が届きそうになってしまった。
政治の現状と、水道の水も出ない、停電は日に10時間以上、物価ばかりがどんどん上がるといった状況に誰も、何も文句も言わないネパールの人たちって本当に辛抱強いと思う。

それなのに、若者たちは、俺はコングレス派だとかマオイスト派だとかそんなことにばかりにかまけている。
これが嘆かないでいられようか。
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コメント

こんにちは。サニです。

>救いがたいのは、自分たちは良いことをしていると思い込んでいることである。
その善意まで否定はしたくないけれど、本当にその通りですね。

本当に残念ですが、ネパールは、外国からの援助と外国からの送金で成り立っているように思います。そして、お金は外国から来るものだと多くのネパール人が考えているように思います。

ただ、何をするにも多少のお金が必要なのは理解できるので、バッタライ氏が援助集めに必死になっているのも、今後の成果を今は期待していたいです。。。

自立性について色々考えていたのですが、政策や援助ですぐに解決できるものではないから、ネパールの子供にそういった道徳教育を導入するしかないんでしょうかね。50年、100年後に向けて、、、という話になってしまいますけどね。。。難しいですね。

ネパールに行きました

先月10年ぶりに3回目のネパールに行きました。旅行者の訪れるルートは豊かさが感じられるようになりましたが、ますますの混乱ぶりに驚きました。

しかし山の姿は変わらず心ときめく風景でした。

お元気でシンクネパールの発信を続けてください。

上田の桜もやっと蕾が膨らみ始めました、昨日も今日も雪がちらつき春の訪れが待ち遠しいです。

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プロフィール

宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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