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2018-11

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慈善と国際援助

慈善や援助を否定することは難しい。
だが時にはそれをしなければならない時もあると思う。

中国の温家宝首相がネパールを訪問し多額の援助を約束したという。
こうした援助話を聞いて、なぜか私は気持が滅入る。
日本のJICAの援助にしてもそうだ。
昔は何の疑問もなくそれは善だと考えていたが、最近はやあ立派なことをしているというようには思わなくなった。
それよりも悪をばらまいていることにはならないかとさえ思う。
それは私の思い上がりか、自分には出来ない僻みか、それとも年を経て根性が悪くなったせいか、そこはよく分からないのだがともかく抵抗感を持つ。

数日前も信濃毎日新聞でネパールに水源確保の森をといった長野山岳協会かどこかの団体の植林活動のことが社会面トップで大きく紹介されていた。
はだか山が緑に変わった比較写真も載っていた。
だが山の緑は一面の雑木林で、植林でできた緑のようには見えなかった。
その記事を読んだ時も何か割り切れない気持ちが残った。
私が今迄に聞いたネパールでの植林プロジェクトは十やそこらはあるが、それらが成功した例は一つも聞かない。


だからというわけではないが、ことはそんなに簡単なことでないように思う。
ネパール人に対して馬や犬の調教のようなことを言う人がいるが、それを聞くと私はひどく苛立つ。
大体NGOの活動ぐらいで国が良くなるはずはないのだ。
草の根活動というが、私たちはその良い面だけしか見ないで、それにも増す悪影響をみようとしていないように思う。

慈善的なことや国際援助の陰で社会の格差は広がり(そうでなくても広がるが)ネパールはこのままでは国土も人心もますます荒廃していくように思えてならない。
格差のことは抜きにしても、援助が社会を堕落させていることは確かだ。
中国の今度の援助額は90億円というが、10年前まで、日本は毎年そのくらいの援助をしてきた。
しかし、その結果が今のネパ-ルだといったら、もっともそのせいばかりではないが、あまりに短絡に過ぎるだろうか。
昨日電話でネパールのスタッフと話をしたが、政府は全く緊張感がないという印象を持った。
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コメント

はじめまして。サニと申します。
こちらのブログは、度々拝見させて頂いています。
1ヶ月前の記事へのコメントですがお許しください。

ネパールについては本当に未熟ではあるものの、ネパールの成長を妨げているものは何か、そんな話を少し前にしていたこともあり、この記事にどうしても加わりたくなりました。

私もネパールの成長を妨げているのは、日本を始め諸外国ではないかと感じていました。先日のシンドゥリ道路の第3フェーズの援助にしても何にしても、「誰かがやってくれる」というセンスを何割かのネパール人が持ってしまっているような気がします。当事者意識がなければ、いつになっても国全体が良くなるわけもなく、問題を自ら解決しようという動きに繋がり難いのではないかと思います。

私も、慈善や援助を否定しているわけではありません。まずは、「それは自分の仕事ではない。自分ではない誰かがやるから、自分はやらなくて良い」という意識を改めるような何かに注力したほうが良いのではないかと考えています。

未熟者の戯言、失礼しました。
またお伺いします。

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プロフィール

宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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