2013-04

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ネパールは何処へ行くのか

カッコーの声が、朝の空気の彼方から聞こえる季節となった。以前であれば、朝の爽やかな空気を裂いて、と言いたいところだが、今はそう表現することに戸惑う。カトマンズが昔ながらの風情を失ったことは確かである。季節感もなくなったカトマンズではあるが、それでも季節の移り変わりは確実にやってくる。間もなく、と言っても1ヵ月後であるが、雨季となる。雨が降るようになれば、空気は少し澄む。

それにしても環境汚染はひどい。街中は道路拡張工事の土埃と、道路を埋めつくす自動車とモーターサイクルの煤煙で100メートル先がぼやけて見えるほどである。街中に散乱しているゴミは目を覆うばかりであり、盆地の中の川は,漂うゴミと未処理の汚水で絶句するほどの汚れようである。それにしてもこうしたことに対する改善の声は一向に聞かない。

言うなれば、政治は何もしない。政治家も国民も、そうしたことは外国の何処かの国がやってくれることだと思ってのことだろうか。しかしそれは無理だ。外国がこの国の国民生活を変えることなどできないからである。それは自分たちでしかできない。その自分たちが、お金にならないことは何もしない。私の言う外国援助の弊害の一つはここにある。

カッコー-の話からずいぶん飛躍してしまったが、最近は何でもかんでも、物事を政治の悪さと結びつけて考えてしまう癖がついてしまった。

折角できた選挙実施内閣(実際にはCouncilという名前になっている)は、最初、選挙を3ヵ月以内の、この6月にすると言っていたが、それは無理で今は11月20日という情報が流れている。その選挙も反対だという人たちがいる。と言うのは、この内閣は非合法であり、主流マオイスト、会議派、統一共産党の3大政党が決めたことで、我々は関与していないという反対の狼煙を上げている多々ある小政党の人たちである。それでゴタゴタしている。

インド国境地帯を地盤とするマデッシ・ロックタントリー、ジャナ・アディカリ・フォーラム、そしてサブババナ・パーティという3つの政党は、今18に分かれ、マオイスト(毛派)も3つに割れた。いかにもネパール的な現象といえようか。それらの小政党は、選挙に勝ち目がないと考え、選挙に反対しているというように聞く。

その国の国民性とか、特質、文化、歴史観、人々の性状などお構いなく、アメリカの元大統領カーターやノルウエー政府が、14,000人もの人を殺し,暴力でのし上がったマオイストをランド・マークなどと持ち上げたことの結果がこれである。それでもネパールは、こうした紆余曲折をへながら、少しずつ前へ進んでいるということなのだろうか。
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プロフィール

宮原巍

Author:宮原巍
ネパールに住んで45年。
1934年、長野県青木村出身。
1968年トランス・ヒマラヤン・ツアー社(カトマンズ)、1969年ヒマラヤ観光開発株式会社(東京)を設立。その後、ホテル・エベレスト・ビューとホテル・ヒマラヤ・カトマンズを建設。
長年ネパールの観光事業に携わり、ついにはネパールの国籍を取得。
著書に『ヒマラヤの灯火』(文藝春秋刊)、『還暦のエベレスト』(山と渓谷社刊)がある。

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